仕事ができない人の傾向「仕事の進め方が分からない」

仕事ができない人の傾向
仕事ができない人の傾向

仕事ができない人に多くみられる傾向の1つに、「仕事の進め方が分からない」ということがあります。それにまつわるエピソードを1つご紹介します。

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かつて一緒に働いたことのある中年の営業マンに、自分で提案資料を作ることができない人がいました。良い資料を作るためにデザイナーさんに依頼して提案用のパワーポイントを作っていたようなのですが、その依頼が丸投げ状態だったんです。

資料やウェブページなど何でもそうですが、まずどのような情報を相手に見せたいかが先にあり、デザイン部分は情報を補ったり、見やすくしたり、視覚的に情報を伝える目的のことがほとんどです。

ですがその営業マンさん、内容を詰めないままデザイナーさんに依頼するので、デザイナーさんが提案内容を想像しながら作成していて、まるでデザイナーさんが営業の仕事をしているようなものでした(デザイナーさんも断ったらいいのに、断れない性格の方でした)。もちろんデザイナーさんが作る資料は、営業で使えるようなものではありません。

ある時それを知った私が営業マンに指摘をしたところ、やはりデザインは欠かせないのでデザイナーさんのヘルプは必要だと主張。やむなく私は資料の修正点をエクセルに一覧化し、それをもとに修正するように営業マンに指示を出しました。

するとしばらくして、営業マンから「修正点を反映したので確認してほしい」とパワーポイントが送られてきました。内容を見てみると修正点は反映されていません。詳しくヒアリングすると、「エクセルに一覧化してもらった修正点をパワーポイントの枠外に記載し、デザイナーさんへの修正指示が分かるようにした」というのです。つまり、エクセルの内容をパワーポイントにコピペしただけ。それを確認しろというのです。しかも中にはページの並び順まで修正するように指示を入れているではありませんか!自分では何もする気がないのです。

これが新卒で仕事の進め方が分からなければ一から教えます。ですが、相手は40代半ばのおじさんです。職種は営業で資料作成は仕事の1つです。これから仕事の進め方を手取り足取り教える気にはなれません。

そういう意味でも若いうちに仕事の進め方を覚えることは大切です。若いから失敗しても許されたり、失敗から学んぶことがたくさんあります。ですが、同じ失敗でも年をとれば認められないことが多いのも事実です。間違えたり失敗しても経験やプライドが邪魔をするのか素直に認めない人も多いですし、例えやり方を教えても本人は失敗している認識がないので覚えられず繰り返し失敗してしまいます。

これを読んでいるあなたがまだ若ければ、仕事の進め方が分からないときには素直に「分からない」と声を上げ、上司に相談してみてください。良い上司ならきっと親切に教えてくれると思いますよ。